遠野(岩手県)
遠野に行こうと思ったのは、よくある話で、柳田国男による『遠野物語』を読んだからだった。当時は、日本の昔話や伝説が見直された時期でもあった。もちろん、現地に行っても物語に出てくるような情景はないだろうと思ったが、まあ行ってみないことには気が済まなかったのだ。
河童が出る淵にもたたずんだが、もちろん河童は出てこなかった。古い家に行って地元の老人に会ってみたかったが、そんな手づるもなくて、ただひたすら歩いて往復したのだった。
でも、物資の集積地として発展したに違いない商店街を見て、少しは満足できる旅になった。
1986年9月撮影
Toono City, Iwate Prefecture
キャプションの数字は撮影地点の緯度、経度、撮影方向(真北が0°で時計回り)
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国鉄の分割民営化1年前の釜石線遠野駅。民話の里として観光客が訪れるようになり、駅の内外は賑わっていた。その後、1995年に「フォルクローロ遠野」という宿泊施設がオープンしたが、2015年に営業終了となった。
39.332104, 141.530701
45°
1986/09(★2020/01)

駅の南側にある繁華街には「中央通り」という町名が付けられている。県道238号線沿いには、さまざまな店舗が並んでいた。
39.330027, 141.527690
30°
1986/09(★2020/01)

上の写真から西へ50mほどの県道沿いで、本や文房具などを扱う「内田書店」。現在は建て直された店舗で営業している。「内田商店」の看板も、1階の外から見えるところに置かれているのが見える。
39.330595, 141.526991
150°
1986/09(★2020/01)

内田書店の西側で県道は直角に曲がるのだが、これは升形の名残だろうか。道は来内川に向かう。角の3階建ての建物は「増田屋旅館」。立看板の「民宿松乃家」は、写真の右側枠外にある。
39.330664, 141.526898
240°
1986/09(★2020/01)

【情報求む!】木造2階建ての小学校だろうか。撮影場所は不明だが、写真の前後のコマを見ると、かっぱ淵に近い土淵小学校かもしれない。
撮影場所不明
1986/09
2025年5月公開
Copyright © Takashi FUTAMURA