日本地図上の位置 陸前高田の位置
岩手県 盛岡
岩手県 小袖
岩手県 遠野
岩手県 一関
岩手県 釜石
岩手県 陸前高田
岩手県 その他
日本の町並み

陸前高田(岩手県)

一関に住む友人の車で気仙沼に向かう途中、陸前高田の町を通過したのは1992年3月のこと。そのときに車窓から見た落ち着いた町並みが気に入って、翌1993年に再訪する機会を得た。ただ、時間がなかったので、散歩したのは駅の付近とその北側にある大町商店街周辺だけだった。
 次回は東浜街道の宿場の色濃い今泉地区をまわるつもりだったが、その機会は永遠に失われてしまった。2011年3月11日の東日本大震災に伴う大津波で、市街地は壊滅状態となり、1700人が亡くなった。
 過去の町並みの写真をたまたま撮っていたのも何かの縁かと思い、その後は2、3年に一度くらいの頻度で訪問。復興の様子を眺めたり、町で買い物や食事を楽しんだりしている。

1993年3月撮影
Rikuzen-takata City, Iwate Prefecture

キャプションの数字は撮影地点の緯度、経度、撮影方向(真北が0°で時計回り)

ボタン が表示されている写真は、ボタンにポインタを置く(タップする)と、表示された時点に撮影した写真に変わります。


陸前高田駅前

JR大船渡線「陸前高田駅」と駅前広場。この駅舎も、大震災の津波で破壊されてしまった。2019年の写真では更地のままだが、2025年現在はピーカンナッツの畑が広がっている。

39.013499,141.625935
240°

1993/03(★2019/06)

駅前通り

陸前高田駅前から北に向かって伸びる駅通り商店街。写真の手前方向に駅がある。道の左側には、「平田洋品店」「伊東文具店」といった看板が、右側には、「千葉歯科医院」「和装きぬや」という看板が見える。2013年の写真では、車道のラインだけが残っているのが悲しい。2025年現在はピーカンナッツの畑と更地が広がっている。

39.01467,141.626284
15°

1993/03(★2013/12)

駅前通りと大町商店街の丁字路

駅通りを直進して300mほど行くと、この突き当たりに出る。写真の左手前方向が駅である。左奥(西側)から右手前に走るのが延びるのが大町商店街。

39.017419,141.627545
315°

1993/03(★2019/06)

市神宮

上の写真の丁字路の突き当たりから、右手前方向(東側)を撮ったもの。写真中央で、こんもりと木の繁っているのが、市民に親しまれてきた「市神宮」の祠。その右に見える商家が「大原屋酒店」。道を隔てた左側の建物には、「ジャズクラブ ジョニー」という看板がかかっている。
2013年時点では市神宮の御神体の岩だけが残り、市役所の人が手入れをしていた。2019年の写真の土盛りがその場所か?

39.017392,141.627269
90°

1993/03(★2013/12, 2019/06)

大原屋酒店

上の写真で、市神宮の右手にちらりと写っている「大原屋酒店」。地元の酒、酔仙の文字も見える。右端にちらりと市神宮の端が見えている。

39.017473,141.627781
210°

1993/03(★2013/12, 2019/06)

大町商店街西側

駅通りが突き当たった丁字路を左折して、新町を200mほど進むと、この三叉路に達する。突き当たりは「昭和屋酒店」。その右は「気仙タクシー」とある。三叉路の手前は「食堂七福」。酒屋も食堂も必ず看板に酔仙の名が入っている。 2019年の写真は、厳密には写真より10mほど左(南)の地点が定点のようである。

39.017938,141.626085
290°

1993/03(★2019/06)

大町商店街西側

上の写真の右側の商店の並び。スズキの看板が出ているのが「村上自転車店」、さらにこの写真の枠からは外れてしまっているが、一軒おいて「菊地鍍金」の看板が出ていた。このあたりから西側は、2025年現在も、あまり建物が建っていない。

39.01799,141.625887
345°

1993/03(★2019/06)

大石の五本松

地区の人びとに古くから信仰されてきた「五本松」の巨石。石の上に見事な松がある。2013年の写真を見ると、津波で巨石だけが残ったことがわかる。それも嵩上げ工事によって、現在では地中に埋もれてしまった。

39.018425,141.625726
300°

1993/03(★2013/12)

酔仙酒造近く

3つ上の写真の三叉路を右折したところ。奥の右側に「酔仙酒造株式会社」という看板が見えている。海岸から2kmほど離れているが、この町並みもすべて津波で流されてしまった。

39.018865,141.624632
315°

1993/03(★2019/06)

荒町通り

上から4枚目の写真を直進。200mほど行ったところで道が連続して直角に曲がっているのは升形の名残だろうか。そこからさらに100mほど直進したところで撮ったのが、この写真。木造の立派な商家が、道の両側に並んでいた。大町商店街の続きだが、住所は荒町となっている。左端の店は「丸乙呉服店」。暖簾にも「○に乙」が染め抜かれている。

39.018048,141.631198
90°

1993/03(★2013/12, 2019/06)

荒町通り

上の写真を50mほど直進して振り返って撮った写真。北国には珍しく、ガラス窓の大きい木造の建物が並んでいる。これだけガラスが大きいということからも、冬も盛岡などの内陸ほどは冷え込まないことがわかる。
嵩上げ工事によって地割がすっかり変わってしまい、方向感覚がなかなかつかみにくい。

39.018094,141.631651
225°

1993/03(★2013/12, 2019/06)

荒町通り

上の写真をさらに100mほど東側の丁字路。角の建物がなかなか興味深い。また、白と緑の縞模様の信号機が懐かしい。海から2km近く離れているが、やはりすべて津波で流されてしまった。

39.018125,141.632255
240°

1993/03(★2013/12, 2017/01)

くません酒店

中心部から小さな川を渡ったところにあった「くません酒店」。町(地区)名は川原から寒風となる。このあたりは、2020年を過ぎてから、少しずつ家が建ちはじめている。

39.017781,141.633151
120°

1993/03(★2019/06)

寒風地区

くません酒店から南下した寒風地区。JR陸前高田駅から北東方向に当たり、町外れといった風情だったが、家は建て込んでいた。右側の看板建築の商家には、「菊地畳店」と書かれているのが見える。

39.017,141.633513
135°

1993/03(★2013/12)

2025年5月公開


■トップページ「懐かしい日本の町並み」表紙■

Copyright © Takashi FUTAMURA