栗橋(埼玉県)
栗橋は、日光街道で幸手の次の宿場町である。以前は栗橋町だったが、2010年の合併によって久喜市の一部になった。背後には利根川が流れ、川の向こうは茨城県の古河市になる。ここに昔ながらの町並みが残っていることを知ったのは、旅の雑誌だったかと記憶している。それほど期待しないで訪ねてみると、川越を思わせる蔵造りの立派な商店街があった。東武線の栗橋駅から徒歩で15分ほどの距離があることから、昔のままに残ったのだろう。
だが、その後はその不便さが災いしたのか、2019年に訪ねたときには蔵造りの商家の大半が姿を消していた。「栗橋宿」という幟がはためき、宿場町で町おこしをする意図が感じられたが、残念ながらすでに時遅しである。
もう少し目先の利く人がいたら、川越に勝るとも劣らない観光地になる可能性があったのにと思うと残念でならない。
1992年6月撮影
kurihashi Town, Kuki City, Saitama Prefecture
キャプションの数字は撮影地点の緯度、経度、撮影方向(真北が0°で時計回り)
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栗橋宿の南部。現在の東三丁目交差点の南西側にあった家屋。
36.138077, 139.704098
195°
1992/06

上の写真から50mほど北上したあたり。奥の信号の手前角にあるのが「にしむら寝具店」。
36.138505, 139.703902
315°
1992/06

信号の反対側から「にしむら寝具店」を見る。2021年現在、建物は残っているが営業はしていない。
36.138949, 139.703693
210°
1992/06

「にしむら寝具店」の敷地はかなり広く、信号を曲がって栗橋駅方面を眺めてみると、いくつもの建物や蔵が建ち並んでいた。2021年現在も健在で、航空写真をみると立派な庭もあるようだ。
36.138862, 139.703503
240°
1992/06

旧日光街道の本通り商店街の賑わいがうかがえる。右手前が「柿沼薬局」、その向こうに「ほりこしファミリーショップ」「こばやし化粧品店」、道路の反対側には手前から「中華料理いずみ食堂」「葬儀仏壇サービス(店名不明)」「贈り物専門店ハリカ ほりこし」「ベビー用品ニシムラ」やコンビニ、表具屋、そば屋などの看板が見える。
36.139033, 139.703642
330°
1992/06

「柿沼薬局」の見事な看板。かつての薬局では、こうした賑やかな看板や張り紙をよく見たものだった。
36.139024, 139.703564
60°
1992/06

栗橋駅入口交差点近く。小さな軒に「コクヨ事務用品」の大きな看板が不釣り合いな「鈴木書店」。看板はサイズが決まっているのだろうか。昔は、こうした建物も見かけたものだった。向かって右は「よしだや呉服店」、左は「カマタ時計店」。
36.139570, 139.703304
60°
1992/06

手前右が菓子店の「宝来屋」、古い商家は寝具店か、「わたふとん」という啓示が見える。次がクリーニング店を兼ねた「藤倉米穀店」がある。写真左端のあたりが栗橋駅入口交差点。
36.140264, 139.703091
195°
1992/06

本通り商店街の北部。ずらりと並ぶ出桁造りの商家のうち、2021年現在も残っているのは右端の吉岡燃料店だけである。
36.140538, 139.702860
0°
1992/06(★2019/06)

吉岡燃料店は、2021年現在も営業を続けている。
36.140655, 139.702814
30°
1992/06

看板が出ていないので何を商っているのかわからないが、川越を思わせる重厚な商家が並んでいた。現在は、ここに写っている1軒も残っていない。
36.140861, 139.702725
30°
1992/06(★2019/06)

江戸時代末期に建てられたという「橋原屋」。上の写真の向かいにある。2階の部分を黒い漆喰で固めた建物は、今も健在である。かつては燃料屋だったそうだが、このときは調味料を商っていたようで、「鹽小賣所」のホーロー看板や醤油のケースが見える。
36.140930, 139.702782
225°
1992/06(★2019/06)

1階の出桁造りの軒の様子がよくわかる。その先が「理容キング」、奥には「電動工具 ひたちや」の看板が見える。
36.141335, 139.702592
195°
1992/06(★2019/06)

右側手間から「人見石材店」「三橋商店」が見える。その先には本陣跡があったそうだ。通りの向こう側の商家には、「安田火災代理店 虎屋」との看板がある。その向こうには「栗林医院」「小柳スポーツ」の看板が見える。
遠くに利根川の堤防が見えるが、現在はその手前で右に大きくカーブする新しい道路がつくられたため、風景はまったく変わってしまっている。
36.141356, 139.702587
330°
1992/06
2022年2月公開
Copyright © Takashi FUTAMURA