津軽半島の森林鉄道 |
1977/10 |
小泊(こどまり)村は、津軽半島北西端にある村。五所川原を始発とするバスのうち、一方は金木、中里を経由して、もう一方は十三を経由してこの小泊に至る。 いまは、ここから龍飛まで車道が通じているが、当時はなかった。三厩方面に通じる道はあったものの、小泊といえば、いわばどんづまりの村であった。 『鉄道ファン』誌の「こっそりひっそりめだたずに」に紹介されていたのは、そんな小泊村のはずれの海岸の崖から突き出した枕木の跡であった。 |
村の中心部から海岸に向かう道には、森林鉄道が通っていたらしき橋があった。 この板をはがせば、森林鉄道の枕木が現れるかも。 |
海岸の線路跡からは、枕木が突き出していた。 崖が崩れたようすを見るにつけ、この線路を保守するには、さぞかし苦労がいっただろうと思わせた。 |
▼海岸の線路脇には小屋があり、小さな畑も見受けられた。 | |
軌道跡はさらに絶壁を進む。▲ |
小さな岬を一つ越えたあたり。崖の中央に見える黒いものが石垣。奥のほうにも見える。 その上を、かつて運材列車が走っていたのだ。 |
小泊の入り江の端に当たる「七つ石」。ここまで歩いてみると、なにやら建造物が目に入ってきた。写真の中央に当たる部分である。 |
近づいてみると、なんと鉄で組まれた構造物ではないか。トンネルあるいは落石よけの鉄骨ではないかと思われる。 それにしても、こうまで崩れているようすを見ると、本当に森林鉄道が走れたのか疑問に思えてくるほどだ。 このあと、龍飛まで海岸線づたいに行こうとも思ったが、途中で遭難するといけないので自重した。どうも線路跡も荒れているようだし、海岸線を歩くにしても満潮になってはどうしようもない。 まあ、いま思えば、無茶をしないでよかったかなというところである。 |
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