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時刻表にない鉄道
下北半島の森林鉄道
タイトル 大畑川沿いに残る軌道跡
1979/8
大畑からバスで薬研(やげん)温泉を経由して奥薬研温泉に向かった。
ここには、森林鉄道で活躍した機関車が保存されているという話を聞いていたので、ともかくも行かねばなるまいと思っていたのである。

そして、行ってびっくり。奥薬研温泉付近には線路がそのまま残っており、いまにも列車が走ってくるかのようなふんいきであった。


保存されていた機関車 機関車の運転台
協三工業製の機関車。頭の上に列車番号(?)を乗せているようすは、宮本常一氏の本で見たとおりだった。この機関車は、その後、青森市内に移設されたそうだ。
右の写真はその運転台。

橋の跡 大畑川をわたる軌道跡の橋。
危険なので立入禁止とのことで、橋の向こう側に柵がめぐらせてあるのが見える。
しかし、ここを渡らないと奥薬研のバス停までもどれないので、そっと渡った。
よい子はまねをしないように……。

▼山のなかに分け入っていくという風情の軌道跡。なかなかいいふんいき。
橋の遠景 トンネル跡

軌道跡を歩いているうちに出会ったトンネル。こうして、軌道跡は大自然に帰っていく。▲

倒木のある軌道跡

 奥薬研の軌道跡は、思った以上に昔のふんいきを残していた。薄暗い林のなかを続く線路を見ながら、しばしのあいだ、ぼんやりとたたずんでいたことを思い出す。金さえあれば、このあたりの土地を買い取って列車を走らせてみたいものだ。
 その後、趣味誌でもこのあたりが何度か取り上げられた。やはり、下北半島でもっとも当時のようすを残しているのは、この奥薬研温泉付近だったらしい。

 当時は、まだ奥薬研温泉も営業していた。いまだったら、一泊してのんびり温泉にでもつかるところなのだが、学生だった私は、二、三時間ほどの滞在で大畑にとんぼ帰りをしたのであった。

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川代大畑大間材木佐井脇野沢

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