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ここから先は、軌道跡の沿線に暮らすこの犬に先導してもらう(ウソ) |
と、お犬様のお導きか、放置されていたトロッコを発見! この倉庫の中も覗いてみたが、めぼしいものは見つからなかった。 ほかにもあと1か所、車輪だけが転がっているのを見つけた。 |
さらにサイクリングコースを進んでいくと、こんどは木橋を発見! 森林鉄道のものにちがいない。 これ以上は、上流にたどることができず、またこの発見で十分に満足したので、引き返すことにした。 |
さて、山の中にある濁河川の森林鉄道の話である。 飛騨小坂から1日2本の濁河温泉行きのバスに乗って現地に向かった。現在このバスは予約制となっていて、時刻表にも「乗客ゼロの場合は運転しません」と書かれている超閑散路線である。 しかも、終点の濁河温泉での折り返し時間は1時間ほどときている。はたして、何か見つけることができるのか、そして帰りのバスに乗り遅れたらどうしようと不安にかられながら車上の人となった。 バスの路線図を見ると、「林鉄口」という停留場があることに気づく。そして、飛騨小坂から約1時間半、心細くなるほどの山の中を走った末、「林鉄口」で降車のボタンを押したのであった。 降りたところは、人の気配がまったくない高原の道、しかもバス停の表示も何もなく、私はいやな予感がしてきた。 地図によると、森林鉄道が走っていたのは右手に見える谷のあたり。標高差にして200メートルほどある。でも、「林鉄口」という停留場なのだから、どこかに降りる道がついているのではないかと思った。 |
しかし、いくら探してもそんな道はない。茫然として撮ったのがこの写真である。たぶん、昔は道があったのだろうが、使われなくなってだいぶ時がたったに違いない。 はるかかなたから林道が走ってきているが、そこまで行っていると、帰りのバスに乗り遅れるのは必定だ。 写真に触れると線路跡(地図から推測)が表示されます |
そして、反対側(飛騨小坂方向)に向いて撮ったのがこの写真。現在の林道は写真中央で川を渡っているが、森林鉄道はその橋の先あたりで川を渡り、手前の側に来ていたことになっている。 ここの森林鉄道の総延長は、地図で見るかぎり10km弱といったところ。 いずれにしても、この地点から線路の跡は確認できなかった。 写真に触れると線路跡(地図から推測)が表示されます |
結局、濁河川の森林鉄道については何の成果もないまま、山を下りることになった。 地図で見る限り、かつては飛騨小坂からの森林鉄道とつながっていたのかもしれない。西側の起点は、落合から直線距離で約4km、川に沿って約6、7kmといったところか。 ただし、西側の起点からは索道で対岸の道に連絡していたようで、そこにたどりつくのは困難に思えた。そこで、東側の起点に行くために、わざわざ長い時間バスに乗ったというわけだ。 それにしても、相変わらず、記憶があいまいな上に資料性の乏しいもので申し訳ない。 もっとも、記憶があいまいなのは、この直後に行った立山砂防軌道の印象があまりにも強かったせいかもしれない。 |
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