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蔵出し鉄道写真館
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総武線 (1972年7月)


総武線中野~成田の快速 総武線中野~成田の快速
 

墨田区や台東区で生まれ育った人間としては、JRで一番身近だったのが総武線である。厳密にいえば総武本線なのだが、本線がつくと千葉から銚子へ向かう列車のイメージであって、黄色い電車が走る区間はあくまでも総武線という俗称(これも厳密にいうと俗称ではないのだが)が適当だろう。

総武線で思い出すのが、1968年の千葉~成田電化の際に横須賀線色の70系が快速成田号として走っていたことだ。残念ながら、その写真を撮ることはできなかったが、その代わりに1972年になってから撮ることができたのが、この写真。総武快速線開通直前に走っていた中野~成田の101系快速電車である。同様のヘッドマークで、中野~木更津の快速もあった。
御茶ノ水を歩いていて、たまたまやってきたのを撮ったので、電柱やケーブルが邪魔なのはご勘弁を。


両国駅列車ホームの急行列車 両国駅列車ホームの急行列車
 

この写真は、両国地平ホームで撮影した急行3列車揃い踏み。外房線電化の直前である。外房線電化にともなって、房総西線は内房線に、房総東線は外房線に改称された。急行は房総一周の系統となり、時計まわりが「みさき」、反時計まわりが「なぎさ」となったが、のちに内房線の「うち房」、外房線の「そと房」に戻った。


両国駅列車ホームの急行列車 両国駅列車ホームの荷物車
 

現在でも、この写真にある1面だけは、臨時列車用に残されている。左の写真は、キハ26による銚子行きの急行「犬吠」。高架ホームに停車中の黄色い電車は101系である。
右の写真は、キユニ11。郵便車や荷物車というのは、当時は珍しくもなんともなかったが、あっという間に消えてしまった。


新検見川駅を通過する急行「そと房」 千葉駅
 

総武快速線が開通する前の情景である。左は、新検見川駅。今の姿からは想像がつかないだろう。ホームのへりがそのまま土手になっているところが、いなかの駅っぽくて好きだった。
急行「そと房」が通過しているところだが、あえて早めにシャッターを切ることで、ホームの様子がよくわかるように意識した。
右の写真は千葉駅である。左は急行「うち房」。右は回送となったキハ35。当時は乗務員室にエアコンが入っていなかったので、営業運転以外には(ときには営業運転時にも)こうして貫通扉を開けたまま運転している様子を見かけたものだった。


千葉駅 千葉駅
 

この2枚の写真も千葉駅で撮ったもの。左は、千葉駅を発車して外房に向かう普通列車。3両編成がすべて色分けが違っているのが興味深い。左から順に、普通色のキハ20、急行色のキハ26、通勤色のキハ35か。バックの建物も懐かしい。そごうは、このあとで場所を移転している。

ところで千葉駅は、ちょうど総武本線と外房・内房線の分岐点に位置しているので、構内の途中から両線のホームが徐々に離れていく様子がおもしろい。右の写真は、始発の列車に乗り込む人たちを撮ってみた。大きな荷物をかついでいるのは、自分の畑で採れた野菜を直接都内に売りにいく、いわゆる「かつぎや」のおばさんである。

2013年2月作成



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