トップページ
蔵出し鉄道写真館
< 前  42  次 >
大湊線、大畑線 (1973年1月)


大湊線吹越駅 大湊線吹越駅
 

青森駅で夜明かしをして、乗ったのは朝6時30分の東北本線上り列車。そのまま野辺地まで行って大湊線に乗ればいいものを、途中の小湊で下車して、海岸まで白鳥を撮りにいった。特急「白鳥」ではなくて、本物の白鳥である。
野生動物にも興味のあった私たちであった。駅から海岸まで、ときおり激しくなる風雪のなかを30分。危うく平地で遭難するところであった。

そんなわけで、野辺地から大湊線に乗ったのは11時すぎ。そして、地図上で目星をつけていた吹越(ふっこし)駅に11時31分に到着したのであった。


大湊線吹越駅付近 大湊線吹越駅付近
 

吹越駅を選んだのは、この駅の南側で大湊線が海岸に沿って走るためである。たまたまやってきたバスに乗り、車窓から目星をつけていたあたりで降りた。
海岸ではすさまじい風で、まさに「吹越」の地名にふさわしい感じ。同行の友人が持ってきた重量級の三脚もたたなかったほどである。
写真でも雪が積もっていないのがわかるが、あまりの風に雪が積もらないのだとわかった。

左の写真は、まずやってきた上りのディーゼルカー。予想通りの荒々しい風景が、そこそこうまく撮れた。ところがである。肝心のC11牽引の貨物列車の時間になると、再びあたりは薄暗くなり、激しい吹雪となった。結局、ブレブレの情けない写真になってしまったのである。


大湊線吹越駅付近 大湊線大湊駅
 

むしろ、列車を後追いしたこの左の写真のほうが、雰囲気が出るものとなった。ちょっと寂しい感じだけど。
撮影後は体が冷えきってしまい、ほうほうの体で近くのドライブインの陰に逃げ込んだ。
すると、ドライブインは閉まっていたのだが、建物から男性が出てきて、私たちに暖かいお茶を振る舞ってくれたのであった。旅先での親切は忘れないものである。

さて、右の写真は大湊駅。吹越で撮影後、大湊駅には17時50分着。その日は飛び込みで1泊2食1300円の飛内屋に宿泊した。さすがに、当時でもずいぶん安いと思ったものである。それにしても、宿泊の予約もしないで、こんな時間に終着駅に降りるとは、まさに怖いもの知らずであった。

同行4人のうち2人は、大湊で宿泊せずに野辺地へ戻り、夜行列車で陸羽東線の撮影に向かった。


大畑線大畑駅構内 大湊線下北駅付近
 

翌日は、のんびりと10時過ぎから行動開始して、大畑線の終着大畑駅に向かった。といっても、朝の列車に乗り遅れたために、行きは国鉄バスと下北交通バスを乗り継いで向かうハメとなった。
左は大畑駅のはずれにあった本州最北端の車止め。駅のホームから300mくらい離れていただろうか、ホームはカーブの向こうにあるのでここからは見えない。
結局、大畑では列車を撮ることもなく、町なかをうろうろ歩いて、あとは海岸で鳥を撮っていたようである。

右の写真は、下北駅まで戻ってきて撮った大湊線のC11。周囲が住宅地だったので、撮影場所を探しているうちに列車がやってきてしまった。


青森駅 青森駅
 

そしてこれが、前夜"宿泊"した青森駅の様子。左に写っている青森駅の正面玄関は、その後も基本的には変わっていない。
右の写真は、特急「白鳥」と普通旅客列車。夜中に撮ったのか明け方に撮ったのかはよく覚えていない。


2015年3月作成



< 前ページ 42 次ページ >

■トップページ | 「蔵出し鉄道写真館」表紙に戻る■