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蔵出し鉄道写真館
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羽越本線 (1971年7月)


新津駅
 

中学3年生の夏休み、友人と2泊3日で南東北をまわる計画を立てた。最初の日は夜行なので、1泊3日といったほうがいいかもしれない。
まず、向かったのは羽越本線。上野から夜行列車でやってきたのは新津駅である。駅には、朝日を浴びたD51 1002の引く客車列車が待っていた。
この1002号機は戦時設計だったのか、ボイラー上にあるドームの前後が直線的に切れている、いわゆる「カマボコ型ドーム」である。大型ヘッドライトが美しい。

編成の後ろが切れてしまったのが残念。同時に撮ったモノクロ写真には、後ろまで写っていた。客車は8両編成のようである。


笹川流れを行くキハ82系 今川駅
 

客車列車に乗って、名所「笹川流れ」で有名な今川へ。当時は、まだ正式な駅ではなく信号場と呼ばれていた記憶がある。あるいは夏だけの臨時駅だったのか。いずれにしても、立派なホームがあって、それなりに乗降客はいた。

結局、当時の私の技術では、海や岩礁をバックにした写真は撮れず。まともに見られる写真が撮れたのは左のキハ82系特急「白鳥」くらいだった。
右は、今川での交換風景。このD51が引く客車列車に乗って、となり駅の桑川に向かう。


先頭の客車から 桑川駅
 

旧型客車は、連結部のドアはないものが多かった。だから、先頭の客車からは蒸気機関車の後部が、左の写真のように見える。

右側は、羽越本線の桑川駅。D51 1099の引く貨物列車。この1099号機もカマボコドームである。


桑川駅 桑川駅
 

当時の羽越本線は、頻繁に蒸気機関車が走っていた。左の写真は、桑川駅構内に停車中のD51 498牽引貨物列車を、C57 103の客車列車が抜いていく場面。右が、そのC57の後追い撮影である。

ちなみに、このD51 498は、現在JR東日本によって動態保存され、上越線などでよく走っている車両である。


桑川駅 桑川駅
 

桑川駅で新津方面に向かう列車を待っているとき。目の前で貨物列車のすれ違いを見ることができた。もう少し手前ですれ違ってほしかったのだが、しかたがない。左の貨車に積まれているのは材木だろうか。

右側の列車は、すさまじいスピードで駅を通過して行った。その轟音と振動には、恐怖さえ感じたものである。
それにしても、左の写真でホームのすぐそばに民家があるのがおもしろい。おばさんが、何か作業をしているようだ。

右の写真は、機関士の白い手袋がまぶしい。駅長が敬礼で見送っている。

2011年11月作成



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