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5万分の1の地図を片手に、北から南まで時刻表にない鉄道を求めて歩いていたころ。 地図に軌道跡はあっても、行ってみると何もないといった空振りは数知れず。たとえ遺物を見つけても、たいした「発見」ではないという場合も多かった。 ここでは、そんなお蔵入りの写真や、たいして珍しくもない写真を中心に収録。「時刻表にない鉄道を求めて」のコーナーの番外編として、地方別に紹介することにした。 九州編に続く北海道編も、結局は鉱山、炭鉱、石炭がらみになってしま いました。簡易軌道(跡)については本編でどうぞ。 |
■日鉄虻田鉱山跡 1979.9 | |
5万分の1の地図「虻田」で見つけた、日鉄虻田炭鉱の軌道。 室蘭本線の洞爺駅から北東方向に坂を上ること約1.5キロ。しかし、そこにはこんな遺構が残されているだけ。周囲には人影もなく、まさに廃墟であった。 かつては、鉄や硫酸の原料となる硫化鉄鋼がとれたらしい。 |
もっとおもしろいものはないかと探していると、木で組んだ橋桁のようなものを発見。 でも、この上をトロッコが通るのは無理だろうなあ。水道管でも載せていたのだろうか。 写真上のほうにゴミのように見えるのは鳥の群れ。 |
近くからは噴火湾(内浦湾)を望むことができた。結局、のどかなハイキングに終わった半日であった。 現在は、この鉱山跡のすぐそばを道央自動車道が通っているのだそうだ。 |
■北炭真谷地炭鉱専用鉄道 1975.4 | |
かなりあとまで蒸気機関車が走っていたことで知られる北炭(北海道炭礦汽船)の真谷地(まやち)専用鉄道。 夕張線(現・石勝線の支線)の沼ノ沢駅から真谷地炭鉱までの4キロあまりを走る路線だった。かつては客扱いもしていたが、すでにこのときは貨物専用となっていた。 |
沼ノ沢駅付近は蒸気機関車の煙にけむっていた。そのなかを、恐ろしいまでの勢いで発車。 この24号機関車は、少し前に廃止になった夕張鉄道で働いていたもの。国鉄の9600型に準じた設計である。 |
うまい場所が確保できずに、さえない構図となってしまったが、空の貨車を引いて真谷地に向かう貨物列車。 夕張鉄道からきたこの蒸気機関車のために、以前からここで働いていた古典的な機関車は廃車となった。 で、結局真谷地にも足を向けずに、これだけ撮っておしまいにしてしまったのである。 |
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