モラーノ・カラブロ(モラーノ・カーラブロ)の名前をはじめて目にしたのは、1990年のこと。イタリアの旅行雑誌『Bell'Italia』の誌上である。 |
山頂からは国立公園となっているポッリーノ(Pollino)山脈が眺められる。
2004.10 |
モラーノ・カラブロの「カラブロ」は、カラブリア(州)の形容詞の古い語(現代語は「カラブレーゼ」)。この周辺では、「モラーノ」だけで通用していた。 |
▲山頂近くの路地の向こうに、美しい山並みが顔をのぞかせる。 2004.10 |
▼家の中を公道が突っ切っている。看板には、サルバトーレ門(Porta
Salvatore)と書かれていた。 2004.10 |
イタリア南部は、アラブ人やノルマン人の支配を受けた地域が多いが、ここもその一つ。11世紀にやってきたアラブの軍勢は撃退したものの、12世紀にノルマン人に支配されることとなった。のちに、スペインのアラゴン家の支配に入り、19世紀までそれが続く。 |
マッダレーナ教会(La collegiata della Maddalena)は旧市街の中央広場に面しており、丸屋根はマジョルカ焼のタイルで覆われている。 2004.10 |
このときの町歩きでは、山から降りてきたところで、手に持っていた綿麻混紡の安物のジャケットを落としてしまったことに気づいた。あわてて旧市街に戻って探そうとしたのだが、狭い路地が迷路のようになっていて、どこをどう来たのかわからない。 |
ふもとから山頂を見上げる。山頂の左側は、聖ピエトロ・パオロ教会(Santissima Pietro e Paolo)。右がノルマンの城砦。 2004.10 |
そうそう、もう一つ、このあたりの魅力は、ポッリーノ山脈から流れてくる水のうまさと、山の幸に恵まれていること。町なかにある水飲み場で、安心して水が飲めるというのはうれしい。そして、「こんなところに」と驚くほど立派なレストランが、ところどころに建っているのだ。 |
●所在地 カラブリア州コセンツァ県 ●公共交通での行き方 ・カストロヴィッラリから、バスが30分~2時間に1本ほど。所要約15分。 ・サープリから、バスで約1時間半。本数は少ない。 ・ ローマ・ティブルティーナ駅前のバスターミナルから長距離バス(SIMET社)が1日2往復(うち1往復は夜行)。所要約5時間。 ●見どころ ・円錐型の山にびっしりと家が建ち並んだ旧市街。 ・マッダレーナ教会の美しい丸屋根。 ●老婆心ながら バスは、旧市街の途中まで登るものと、ふもとの道路を通るだけのものがあるので注意。 |
写真を撮っていたら子供たちが集まってきた。こんな町でも、子供たちはピカチューを知っていた。でも、ブルース・リーは日本人だと思っていたらしいけど。 2004.10 |
2004年11月作成 2006年1月一部修正 |
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