トスカーナの旅というと、フィレンツェをベースにして市内めぐりをしつつ、1日はシエナとサンジミニャーノ、もう1日は斜塔を見にピーザ(「ピサ」といっても現地では通じない)に行くというのが相場である。 |
▲モザイクが美しいサン・フレディアーノ教会。建てられたのは12世紀だが、その後、13世紀に手が加えられたという。 1981.10 |
▼12世紀に建てられたサンタ・マリア・フォリスポルタム教会 。ちょっとやぼったいところが魅力。 1981.10 |
もう一つ、ルッカ名物として、楕円形をした不思議な広場がある。トップにある写真がそれだ。その名もアンフィテアトロ広場----つまり円形闘技場広場というのだが、1981年に初めてルッカを訪れたとき、何も知らずにその広場までやってきて驚いた。 |
▲以前は陰影が印象深い町だった。 1981.10 | ▼ピサ様式のファサードを持つサン・ミケーレ・イン・フォロ教会。1070年に建築が始まり、14世紀まで続けられたという。 *写真にポインタを合わせると、てっぺんの聖ミケーレ(ミカエル)像を拡大します。 1996.6 |
さて、その楕円形の広場の謎が氷解したのは、2007年なってからのこと。 |
夕暮れのサン・ミケーレ広場。トスカーナののどかな町である。 1996.6 |
さて、その2度目にルッカ行きというのは、両親を連れてのイタリア旅行なのであるが、町なかを3人でぶらぶら歩いていると、サン・フレディアーノ広場に、何台ものクラシックカーが集合しているのが目に入った。 |
城壁から旧市街を望む。城壁の外側にはみずみずしい緑が広がっている。 1981.10 |
なかでも一番の人気だったのが、下の写真でFIAT(フィアット)と書かれたクルマの持ち主。運転手のおじさんは70歳近くだろうか、まるで戦時中の戦闘機乗りがかぶっていたような布の帽子をかぶり、得意気な様子で質問に答えたり、車に水を入れたりしていた。 |
●所在地 トスカーナ州ルッカ県(県都) ●公共交通での行き方 ・フィレンツェSMN(サンタ・マリア・ノヴェッラ)駅からヴィアレッジョ行き急行列車で所要約1時間20分。 ・ピーザ(ピサ)中央駅からルッカ行きで所要約30分。 ●見どころ ・見事に残った城壁とそれに囲まれた旧市街のたたずまい。 ・円形劇場のあとが楕円形に広場として残るアンフィテアトロ(メルカート)広場。 ・アーチが美しいピサ様式の教会の数々。 ●老婆心ながら フィレンツェから鉄道でルッカとピーザ(ピサ)の両都市を訪ねるときは、片道をピーザ行き直通にして、片道はルッカ乗り換えにすると効率的。 |
クラシックカーに占拠されたサン・フレディアーノ広場。 1996.6 |
2008年4月作成 |
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