イタリアの爪先にあたりるカラブリア州には、アドリア海対岸のアルバニアにルーツを持つ人びとが数多く住んでいる町がある。その一つが、このチヴィタ(Civita)だ。 |
休日に行くと、中心部の広場で市が開かれていた。 2006.9 |
プーリア州やシチリア州を合わせると、アルバニアにルーツを持つ人は、少なく見積もっても数十万人、統計によっては100万人以上にのぼるという。その多くが、オスマントルコの圧政から逃れてきた人びとの子孫である。 |
町なかには、あちこちにアルバニア語の標識が。たいていはイタリア語と2カ国表記だが、アルバニア語だけのものもあった。 2004.10 |
坂道が連続する旧市街を歩いていると、こんな移動青果店が店を開いていた。 2004.10 |
2004年10月に妻とここを訪れたときのこと、昼休みとはいえ、こんな田舎の小さな町なのに、やけに人が多い気がした。 |
▼旧市街の入口あたり。もう、どこもかしこも急坂だらけ。そんな坂道に停まっていたフィアット500(チンクエチェント)。 2004.10 |
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▲町はずれの崖下には、悪魔に魂を売る契約をしてつくったという「悪魔の橋」がある。かつては、これが外部への唯一の道だったそうな。 2004.10 |
「ところで、いつまでいるんだい?」 |
旧市街の頂上近くから、新市街側を望む。トップの写真を反対から見たところ。トップの写真の道路が中央奥に見える。 2006.9 |
このときの旅で印象に残った人物が、バールの気のいい女主人である。40代なかばくらいのふくよかな彼女は、昼ご飯の時間になって親爺連が店から姿を消すと、自分のことを私たちに語りはじめた。 変わらないのは、ドイツ帰りの元気なバールの女主人だった。私たちのことは覚えていなかったが、2年前に来たことを告げると、大げさに再訪を歓迎してくれた。 |
●所在地 カラブリア州コセンツァ県 ●公共交通での行き方 ・カストロヴィッラリのバスターミナルからSAJ社のチヴィタ行きバスで20分。1日5往復。 ・カストロヴィッラリへは、ローマ・ティブルテーナ駅前の長距離バスターミナルからSIMET社のバスで8時間。1日2往復 ・カストロヴィッラリへは、イタリア鉄道のコセンツァ、スカレーア、トレビサッチェなどから路線バスの便あり(コセンツァ便以外は本数は少ない)。 ●見どころ ・山ふところに抱かれた村のパノラマ。 ・アルバニア文化の残り香がそこかしこに感じられる様子。手づくり感ただよう「アルバニア文化博物館」はぜひ訪れたい。 ・村近くの谷にかかる「悪魔の橋」 ●老婆心ながら チヴィタ中心部を終点とするバスのほか、町の入口の県道上に停まるバス路線(トレビサッチェ~カストロヴィッラリなど)も1日に何便かある。 |
町はずれからは、こんなダイナミックなパノラマが。悪魔の橋はこの左下に見える。 2004.10 |
2015年7月作成 |
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